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夢解釈の手順を以下に示す。
極論を言えば、夢解釈はメッセージ性の強いと思われる夢以外は解かない方が好ましいかもしれない。
1回の夢だけで判断しない
 最初に、もっとも重要な注意を示す。
 夢は複数の解釈が可能であるため、典型的に思える夢でも1回だけで解釈すると間違いを犯しやすい。
 そこで近い時期に見た夢などと比べて、共通点を探りながら解釈することを勧める。
 理想は5回〜10回分である。そのぐらいの数があれば、共通点のある夢が見つかりやすくなる。
最近あったできごとに似た夢に注意
 単に記憶の整理中に見た夢の可能性が高い。そのような夢は特に指示的な意味を持たない場合が多い。
刺激夢に注意
 睡眠中に受けた物理的な刺激が夢にあらわれることがある。
 外的な要因による夢も間違った解釈を招きかねないため、刺激夢とわかったら解釈からはずすことが必要。
 また中には病気による刺激で見る夢もあるので、こちらも注意が必要である。
 
(例) フロイトの夢
  内容:チロル高原でローマ法王が亡くなった夢を見た。
  原因:明け方に鳴る教会の鐘の音が、いつもより大きかった。(フロイトは、この事実を妻から聞いた)
     もしも鐘の音がいつもより大きかったことを知らずに夢解釈していたら、間違った結論を導くところだった。
個人的な意味合いを最優先して解釈する
 夢解釈に示された意味は、あくまで一般的な解釈である。夢に登場したものの中には個人的な象徴としてあらわれるものが多いため、まずは夢主なりの意味を探るところから解釈を始める方が良い。
 
(例) 楽器をうまく演奏できない夢。
  音楽をする人  現実の延長。できないのは「うまく演奏したい」という気持ちをあらわしている。
  音楽をしない人 自己顕示欲を意味する夢。うまく演奏できないのは軽薄さや不真面目さをあらわしている。
海外の夢解釈や世代の違いなどに注意
 夢は民族や言語、ならび歴史や住環境などの違いによって象徴する意味が変わることがある。
 
(1) 民族の違いは神話やおとぎ話などにあらわされている。
 (例)ふくろう  日本:闇から忍び寄る危険や死を意味する凶夢。
          西洋:知恵、老賢人を意味する吉夢。
          中国:親不孝、邪悪、矛盾などの象徴。
    おぼろ月  日本:春の象徴。直感が冴えているという暗示。
        砂漠の国:災難が起こる前触れ。凶兆。
     ・おぼろ月(赤い月)は日本では黄砂によって観られる風流なもの。砂漠の国では砂嵐が襲ってくる前兆現象。
      ただし日本人でも夜空にまったく興味のない都会育ちの人には「赤=血」として、不吉を意味する可能性もある。
(2) 言語による違いは象徴がダジャレになっているものが多いため、当然別の言語では同じ解釈はできない。方言も同じ。
一番重要なのは、夢の結末部分
 夢は結末部分に大きなメッセージが含まれている。
 たとえば出口に来た時、そこから出たのか、出られなかったのか、何かが待っていたのか、更なる困難が待ち受けていたのか。
 それらは夢主の意気込みや未来などを暗示しているため、夢解釈にとって重要な意味を持っている。
あとは今の状況と照らし合わせて総合的に解釈する
 あとは夢で見た内容をつなげて解釈し、もっとも今の状況に合っていると思われる解釈を候補として残していく。
 たとえば小学生や中学生が近々結婚する夢を見るはずがないので、解釈からその可能性を除外するなど……。
 それで自分なりに筋の通る解釈が導ければ、取り敢えずは解釈ができたものと考える。
 理想的には最初に挙げた近い時期に見た夢と比べ、解釈に相互矛盾を起こさなければ成功と見做すことができる。
最後に〜未来予知夢
 メッセージ性の強い夢、中でもオカルト的な未来予知の夢は次のような条件で見ることが多い。
  (1) 日中に強い睡魔に襲われる。ないしは朝の二度寝。
  (2) 寝た時間は短い。(ほんの数分であることが多い)
  (3) 夢の内容を驚くほど憶えている。なかなか忘れない。(1時間以上経っても覚えている。場合によっては1週間以上)
  (4) 内容は至って簡潔。(荒唐無稽なエピソードは出てこない)
  (5) 起きてから何か意味があると強く感じる。