最終更新日 2012年3月16日

前門の魔女っ子(オタク?)、後門の守護霊さま(やっぱり役立たず) ISBN978-4-7986-0380-3(旧ISBN4-7986-0380-5)

 除霊協会への依頼は経営相談?
 カラオケ店とファミレスの騒動を解決した忠治たちに、不況にあえぐ商店街から、なぜか経営相談が相次ぐ。商店街は今、郊外にできた大型商業パークに客を奪われて、存続の危機に立たされていた。
 
 そこへスコットランドから来た魔女っ子が現れた。魔女っ子が持ってきたのは、街の郊外にできた大きな空間のゆがみの話。商店街を苦しめている商業パークが、よどんだ霊気──瘴気を生み出して、付近にある商店街から客を奪っていたのだ。
 ただちに潜入調査するものの、魔女っ子は瘴気の影響をマトモに受けて衝動買いに走ってしまう。商業パークが生み出す瘴気は、買い物客たちに無駄遣いさせるための仕掛けでもあった。しかも瘴気の元になっているのは忠治たちの住む商店街から誘拐された物の怪たちだ。商業パークは瘴気を生み出して荒稼ぎすると同時に、付近の商店街から福の神でもある物の怪たちを誘拐して、商店街を寂れさせようとしていたのだ。
 それを知った忠治たちは、瘴気を止めるために商業パークへ乗り込む。そこで忠治たちを待ち構えるのは、瘴気を生む術を放った呪術師と、彼と契約した悪魔だ。
 忠治と夏希は、どうやって悪魔と戦うのか。スズネはちゃんと活躍するのか。そして餌付けされるミシロちゃん?
合い言葉は「ちちゃいってゆーな!」
     初版 2012年4月1日  定価670円(本体価格638円+税)
     

 

前門の巫女さん(勝ち気)、後門の守護霊さま(役立たず) ISBN978-4-7986-0301-8(旧ISBN4-7986-0301-5)

 天殿忠治(あまどの・ただはる)の実家は教会。生まれつき霊能力を持っている。そのため悪魔祓いを行なう見習い神父だ。
 その忠治には生まれた時から強い守護霊がいていた。猫の精霊スズネだ。じゃれつく猫のように、忠治にまとわりつく邪魔者である。自分を忠治の守護霊と言うものの、忠治にとっては役立たずで迷惑な憑依霊だ。
 そしてもう1人、忠治の幼なじみである加宮夏希(かみや・なつき)も霊能力を持っていた。実家は神社で巫女をしている。そして学校では人当たりも良く、それでいて美少女であるために男子からも女子からも高い人気を誇っていた。
 共に霊能力を持つところから、2人とも除霊協会に所属している。
 
 その2人は除霊協会からの依頼で、商店街で暴れてる霊獣を退治することになった。任務達成のために2人で協力して……と言いたいところだが、夏希は忠治に対して強いライバル心を持っている。そのため慎重に除霊を進める忠治に対して、夏希は1人先走って霊獣に挑んでしまった。その結果、夏希は「霊獣を祓った」と言うが、詳しいことまで話そうとしない。
 依頼通り暴れていた霊獣はいなくなった。だが、それで商店街に平和が戻らない。じわじわと邪気が広がり、悪影響が出始める。
 そして除霊に成功したと言う夏希自身にも、その影響が出ていた。はたして本当に夏希の除霊は成功していたのか?
英訳タイトルは、Between Miko-san (rivalry) and Shugorei-sama (good for nothing)! です。日本語タイトルには感嘆符はないけど。
     初版 2011年10月1日  定価650円(本体価格619円+税)