▲TOP
公開:2018年3月14日 更新:2018年3月14日

仕事の広がり

作家の生態比較(5)
  小説家 シナリオライター
ノベライズ
ノベライズ等の話が来ない
文体に個性が強すぎるため、あまり声がかからない
筆が遅い人が多いのも理由になるのか?
ノベライズ等の話がある
文体に個性がないので、ノベライズ向き?
でも、AIに置き換えられやすい作品?
専門学校
講師を頼まれない(*1)
これも個性が強すぎるため、あまり声がかからない
売れてくると講師を頼まれる
それなりに文章の書き方を学んでいる
そのためか、いかにも小説という文体の人が多い
再挑戦
難しい
個性が強いのでペンネームを変えてもバレる
出版社から避けられる(*2)
売れなくなったらペンネームを変える
個性が弱いので
   ペンネームを変えて経歴をリセットできる
編集部から変更を持ちかけられる人もいる(*3)

 

*1
 講師を頼まれたけど、それを知った編集部からNGが出された人もいる。それも「そんな時間があったら作品を書け」ではなく「おまえは人に教えるな」なので、そこに何か不都合なことがあるのかと勘ぐりたくなりますが……。
*2
 作家本人は狙ってやっているわけではないが、出版社の目から「賞金稼ぎ」と呼ばれる困った作家がいる。
 一度プロの世界に立った作家は、経験から無意識のうちに「どのように書けば出版社が喰いつくか」というノウハウを肌で感じている。
 しかし出版社の喰いつく作品がその作家にとって売れなくなる傾向の作品であると、売れないスパイラルに陥ってしまう。
 私自身それをやったら営業が「これは売れる!」と言って初版部数を6割も上乗せしてくれたが、実際には読者から嫌われて売れなかった。
 これをプロOKの新人賞でやってしまうのが「賞金稼ぎ」である。
*3
 世の中には「新人買い」という嗜好の人がいるため、そういう読者向けに次々とペンネームを変えて売り込む販売戦略がある。
 ただし作家本人ないし周囲がペンネームの使い分けを明らかにしている人は、この例の対象外である。