公開:2018年3月14日 更新:2018年3月14日
コラム 出版社のパーティのはなし
- パーティ会場のはなし
- 小じんまりしたパーティ以外は、大きな会場を借りて立食パーティ形式です。
- 会場の奥にお立ち台ことステージが作られ、大きなプロジェクションが置かれるまでは共通でしょうか。
- 会場の隅には長テーブルが並べられ、そこに過去作品が並べられることもあります。
- 会場の人間模様
- 会場に入ると仕事で来ている人たちが、中央からやや左右に寄った場所で名刺交換している光景を見かけます。
- 一方でクリエーターの多くは、壁ぎわで小さくなっています。人の入れ替わりの激しい業界ですので、多くの人が場違い感を味わっています。
- 2〜3年以上生き残った人となると、少し場馴れして顔見知りにあいさつまわりする光景も見られます。そしてベテランが会場の真ん中に集まる感じです。
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- 興味深いのは新人たちの人間模様です。壁ぎわで小さくなってたり、下を向いてる人が多いですね。中には通りかかる人の名札を見て、ニヤニヤしてる人もいます。こういう人は自分があまりにも場違いなところにいて、もう笑うしかないという心境なのか。それとも有名人を見つけてミーハー気分で舞い上がっているのか。傍目からは判断できません。まあ、圧倒的に前者とは思いますが……。
- また、あまりの疎外感からか、会場に背中を向けて壁と仲良くなってる人も見られます。その中には過去作品を並べたテーブルのところで作品を手に取って、「今は話しかけないでください」オーラを放ってる人もいます。そういう人が拙著を手にしていたら「ご拝読ありがとうございます」と声をかけるチャンスですが、手に取ってるのがご自分の作品だと「君はどれだけ自分好きなの?」と声をかけるのをためらってしまいます。
- こういう人たちを助けるのは、担当編集や先輩クリエーターの役目なのですが……。
- パーティの服装について
- 出版社主催のパーティに呼ばれたクリエーターは、いったいどのような服装で出席するのでしょうか。
- ドラマやアニメなどに出てくる出版社のパーティでは、それなりの正装であるように描かれてますが、実際にはどうなのでしょう。
- 実は出版社や場合によっては事業部や編集部によって、まったく違うんですね。初めての参加の時には事前に担当さんに確認しておかないと、恥ずかしいことになります。
- まだ高校生以下のクリエーターなら、学校の制服で行けばまず間違いはありませんが……。
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- 古参の出版社は正装が基本
- 男性ならネクタイ必須。最低限、ビジネススーツで参加するところが多いですね。
- ドラマやアニメなどに出てくる出版社は基本大手をモデルにしてますので、そのイメージ通りのパーティになります。
- 小さいうちはカジュアルな方が良い
- 大手でも創刊から時の浅い編集部だと、クリエーターも編集者もラフな格好で集まることが多い感じです。
- さすがに普段着は失礼ですが、それほど堅苦しくない同窓会や親族のパーティという感じでしょうか。
- こんな出版社もあります
- 参加者を格好で見分けられるようにと、クリエーターにはできるだけラフな格好で、出版関係者には最低限ビジネススーツでの参加をお願いしてるところもあります。
- こういうところへちゃんとした格好で行ったら、入り口で出版関係者と思われてそちらの行列へ案内され、受付で並ぶ場所が違うとわかって並び直すハメになったことがありました。
- 名札
- これもパーティ同様、出版社の個性が出ます。
- 出版関係者は白いネームプレートのところが多いですね。出版関係者は名札ケースだけで、そこに持参した名刺を入れるところもありました。
- ですが、クリエーターに対しては、どのような名札を用意するかが出版社の個性です。
- さすがに出版関係者と同じ白いネームプレートのところは経験がありません。黄色や青など、クリエーターには出版関係者とは色違いのものを用意するところが多いでしょうか。その色も作家、イラストレーター、マンガ家、アニメ関係者等で色分けしてるところもあります。
- 気合いの入った出版社となると、クリエーターにはリボン賞の付いた名札が用意されます。小説家は赤、イラストレーターは黄色、マンガ家は青のような色分けがある場合もあります。
- またクリエーターの名札には名前のみのところが多いですが、肩書代わりにその出版社から出している作品名を添えていたところもありました。