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公開:2018年3月14日 更新:2018年3月14日

アラフォー世代だったら

若い頃とは違う
 若い頃は筆が速かった人でも、この頃になると急速に執筆速度が落ちていきます。脳の回転が遅くなってきた影響でしょう。
 周りを見てると、平均して1日10枚ぐらいになってしまうようです。
記憶と技術の分断現象〜小手先の技術に注意
 人間は10歳〜26歳頃の間のできごとを意外とよく覚えています。
 それと最近の10年間の記憶も、それなりに覚えています。
 ところが26歳から10年前の間の記憶は、自分では気づかないほど不鮮明になっていることがあります。
 あまりにもざっくりした記憶に変わり、経験したはずなのに前後関係がゴチャゴチャになっていることも珍しくありません。
 そのため36歳を超えると、子供の頃からの記憶に大きな分断が起きてきます。
26歳までの記憶
間の記憶
最近10年間の記憶
 これは技術に関しても同じことがいえます。
 そもそも小手先の技術には旬があります。時代の変化により、10年ぐらいで陳腐化します。
 そういう小手先の技術ばかりを積み重ねていた場合、この頃に記憶の分断が起きて、間違った知識にすり替わることがあります。
 小手先の技術に頼ってきた人は、このあたりで技術的な限界を感じるかもしれません。
ここからはセンスの勝負
 自分の経験を元に物語を作ったり、本を書いたりする場合の格言を紹介します。
   10年以内の経験は素で書ける。
   20年以内の経験なら技術があれば書ける。
   でも、20年以上前の経験ならセンスがないと書けない。
 
 たとえば今のライトノベルでは登場人物の多くが10代です。そのため作者が歳を取ると自分の年齢に引きずられて妙に大人ぶったキャラになったり、反対に意識的に幼くしすぎて妙に精神年齢が怪しいキャラになったり……。
 こういうことはセンス(日ごろの関心ともいう)がないと、他の作品の影響で簡単に振りまわされます。
世の中を見る目が変わっていく世代
 記憶や技術の分断が起こると書きましたが、これは悪いばかりではありません。
 これまで1つのつながりであった記憶や常識が途切れたことで、思い込みや刷り込みの呪縛から解かれることを意味します。
 そのため急に世の中が見えるようになる世代とも言えます。
 もっとも、すんなりと世の中が見えるわけではなく、昔からそこに気づくまでが迷いの世代。気づいたら不惑の世代です。
歴史小説も視野に
 このあたりの年齢から歴史小説、時代小説を書き始める人が増えてきます。
 学んできた歴史解釈の呪縛から解かれて、歴史を見る目が変わってくる世代です。それに歴史小説なら、世代のギャップをそれほど意識せずに済みますものね。
 今や昭和はバブル時代は丸々時代小説の(はん)(ちゅう)に入りましたしたので、自分の子どもの頃の話をネタに使える世代にもなります。