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公開:2018年3月14日 更新:2018年3月14日

世界文学の定義

世界文学の定義
 (1) 翻訳などで原作に第三者の手が加わること。
 (2) (1)によって原作の話の大筋が壊されたり、世界観が大きく損なわれたりしないこと
 補足:上記が行われるだけの価値のある作品であること
                                ──以上です
翻訳は言語だけじゃない
 翻訳というと、別の言語への翻訳だけをイメージするかもしれません。
 ですが、第三者の手の加わり方は言語の翻訳だけに限りません。
 同じ言語の中でも現代語訳や、作品のエッセンスだけを抜き出した抜粋版、要約版という翻訳もあります。
 またコミック化やアニメ化、映画化、ドラマ化という、文字媒体から別の媒体への翻訳という形もあります。
 つまりメディアミックスも小説という世界から、別の表現方法の世界への翻訳という意味で世界文学です。
 もちろんマンガや映画などを小説にするノベライズも、極端なオリジナル要素を加えない限りは世界文学といえるでしょう。
 
 原作者以外による朗読も、文字を声に変える翻訳作業と見做してもいいかもしれません。
 また読書感想文も、作品のエッセンスを伝える上では立派な翻訳作業といえるでしょう。
話のエッセンスが守られるなら、多少の改変は些細なこと
 著作権法に「同一性保持権」というものがあります。原作を勝手に変えてはいけないという決まりです。
 とはいえ時代や国が変われば、認識や価値観は変わります。またダジャレのようなものは、直訳したら意味が伝わりません。そこで註釈を加えたり、翻訳した先でも意味が通るように手直しを加えることは普通に行われています。
 それが原作レイプと言われるような改変でなければ、世界文学と見做しても問題はないでしょう。